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2019年3月10日 (日)

裏目(3/9 札幌戦)

 昨日(3/9)は札幌に行って来ました。札幌に行ったのは2016年以来3年ぶりです。まだ寒いだろうなと覚悟して行ったのですが、確かに空気は明らかにひんやりしているもののそれほど寒いという事はなかったので、助かりました。

 相手の札幌が前節アウェーで浦和に勝っているという事で「厳しい試合になるだろうな」とは思っていました。が、予想を上回る惨敗。5失点なんて久しくしていなかったので、堪えましたね。

<明治安田生命J1リーグ 於 札幌ドーム>

    清水エスパルス 2ー5 北海道コンサドーレ札幌

 

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※3/21追記 上の会場名が誤っておりました。お詫びして訂正いたします。

 

 

 

 前節4失点した事を受けて、この日のエスパはシステムを4-4-2に戻しました。また新加入選手の中で目玉だったエウシーニョが右SHとして出場しました。これが功を奏したのか、立ち上がりの15分はエスパがコンパクトな陣形とそれに基付く前からのディフェンスで札幌を押し込みます。それに対し札幌も最初は劣勢となりましたが、エスパの攻めの勢いが弱まるにつれて落ち着きを取り戻してサイドチェンジを使って揺さぶりをかけ、19分、スルーパスに抜け出した鈴木にボールを流し込まれ、エスパが先制を許します。これで札幌が勢い付いて何度もチャンスを作りますが、それを紙一重で凌いだエスパは36分、CKを松原が綺麗に合わせて同点に追いつきます。それにより今度はエスパが勢いを取り戻しますが、アディショナルタイムに鈴木がエスパの右サイドからドリブルを仕掛け、これをペナ内でエスパのDFが倒してしまってPKに。アンデルソン ロペスがこれを落ち着いて決めて、1-2で前半を折り返します。

 後半、早めに追いつきたいエスパは前からプレスをかけますが、札幌はこれを落ち着いていなしてエスパの左サイドへサイドチェンジ。そのクロスのこぼれ球をアンデルソン ロペスに押し込まれて3失点目。その後も何とか追いつこうとするエスパに対して札幌は落ち着いて対応し、奪ったボールをカウンターへつなげていきます。65分、69分と立て続けにアンデルソン ロペスに決められ、何と1-5。終盤、滝が2試合連続のゴールを上げますが焼石の水で、エスパは2-5で惨敗しました。

 まず、札幌は強かったです。昨季築いたベースにピンポイントで補強した事でチーム力がさらに上がっていました。エスパとのチームとしての完成度にはいかんともしがたい差がありました。が、これは札幌に失礼な言い方かもしれませんが、別に札幌が特別な事をしていたわけじゃないんですよね。攻撃時には5トップ気味にして攻め込むので、4バックのウチにしたらどうしてもウチが不利になる。それを見越してサイドチェンジのパスを多用してウチのブロックを広げさせ、それによって真ん中が空いたらタテパスを狙う。真ん中が開かなければサイドから仕掛ける事で数的優位を活かす。そういうオーソドックスな攻めを繰り返していただけなんですよ。もっともそれを徹底させるのは簡単ではないですけどね。

 だから「なぜこのタイミングで4-4-2にしたのか」という疑問がまずわきます。前節同様3バック、押し込まれたら5バック、にした方がいわゆる5レーンは埋められますし、こちらの最終ラインと札幌の5トップとを同数に出来ますからね。特にサイドのスペースを埋めるだけでもだいぶ違ったと思います。まあ結果論かもしれませんけどね。また4バックに戻す事を許したとして、なぜあんなに守備陣がバタバタする事になってしまったのか、という疑問もわきます。昨季のエスパは4バックの時の横幅を狭くしてサイドはある程度捨てるようにし、その分真ん中はきつく閉めて通させない、という守備を徹底させていたはず。それが昨日(3/9)はサイドチェンジのたびにアタフタしてスライドが遅れて何度も危険なボールを送られるし、かと思えば真ん中もユルユルであっさりタテパスを通してしまう。この記事を書くにあたって昨日のハイライトを観ましたが、1失点目は「何で?」と思うくらい中盤と最終ラインとの間が空いていたし、相手の鈴木へのラストパスも結構緩いボールだったので、ちゃんとパスコースを切っていたら防げたと思います。このように守備における決め事とかが全然共有されていない状態にシステムだけ4バックに戻したという感じなので、札幌と戦うにあたっての注意事項をいくらか話したとしてもそれに適切に対処する事は簡単じゃないです。その意味では試合前の準備が裏目に出ただけでなく混乱を生じさせる事になってしまった感じで、やはり前節に続いて「自滅した」としか言いようがないです。

 思えばキャンプ途中から3-4-2-1のシステムに取り組んできたわけですが、そうやって横道にそれてしまった事で、昨季までのベースまでも失われてしまったのが今の状況だと思います。この件に関しては、ヨンソン監督の責任は大きいです。思うにヨンソン監督は選手達を信じ過ぎじゃないですかね。「昨季やったからもう大丈夫だよね」とかついつい考えてしまうというような。でも選手達が思ったよりアレだったので慌てているんじゃないかと。ただ選手も人間ですから、改めて反復練習する事は必要でしょう。監督もそこは理解したと思いますので、まずはもう1度チームでの守備の形を思い出させる事に集中して欲しいです。

 これでリーグ戦は3試合勝ちなしで10失点。とにかく失点数は尋常じゃないです。ただ「まだ」3試合しかやっていません。挽回のチャンスはいくらでもあります。「早いうちに膿が出て良かった」と考えて切り替えて欲しいと思います。もっとも次の神戸戦は、間にまたルヴァン杯があるので準備時間に限りがあります。ですので本格的な対応はその後の湘南戦までの2週間かもしれませんね。

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