2018年シーズン振り返りその2 今季良くなった所と課題
今週半ばまで続いた契約満了リリースも終わったみたいで、その後は静かなオフになっています。とはいえ、国内の大物選手の動向が決まるのは年末から年明けにかけてでしょうし、その分今はウラで代理人が暗躍している事でしょう。ウチもどんな引き抜き話があるかわからないし、一方で補強の話も全然聞こえてこないので、我々としてはヤキモキするばかりなのですが、ここは待つしかないのでしょうね。
ひとまず今回はそんな現実の心配事から逃避(?)するために、今季のエスパルスの振り返り記事第二弾にいきたいと思います。今回のテーマは「久々のひと桁順位を達成した要因と、来季に向けての課題」です。
他のメディアやブログ主の方の話とそんなに変わる話がなくて恐縮なのですが、今季良くなった点として、まず以下の3点が挙げられます。
①金子、北川、立田といった若手のブレイク
②ドウグラスの獲得
③①、②などを受けての得点力アップ
①は言わずもがなですよね。①が開幕前の専門家の予想を覆した大きな要因だと思います。まず台頭してきたのが金子で、昨季終盤に与えられた右SHのポジションを完全にモノにし、右サイドの槍役として、また守備ではサイドでボールを追いやった後でそのボールを回収する役を見事にこなしてくれました。立田に関しては思いもよらない右SBへの抜擢だったわけですが、見事にそのチャンスを活かし、前半戦は不安定なところもあったものの、後半戦、特にアジア大会から帰ってからはみるみるうちに右SBの仕事をこなせるようになりました。そして北川については持ち味のスピードとトラップ技術の上手さに加えて相手を背負ってのプレーもこなせるようになり、その才能を大いに発揮してくれました。彼らのブレイクなくして今年のエスパは考えられないですね。
②も当然といったところでしょうか。前半戦はクリスランが頑張ってくれていたので、あまりドウグラス、ドウグラスと言うのは彼に申し訳ないなという気持ちがあるのですが、あの決定力の高さを見ると認めざるを得ないですね。また夏に加入が決まった時はあくまで来季に向けた先行投資かなと思っていたのですが、予想以上に早くチームにフィットしてくれました。とにかく相手を背負わせても良し、突破させても良し、空中戦も強いという何でもアリのストライカーで、その上チームプレーに徹する事が出来るので、本当にチームに欠かせない存在となりました。
で、それを受けての③なのですが、W杯前は19得点だったのが、W杯明けからは37得点を稼いでいるという事で、どうしてもドウグラスのおかげ、と捉えがちかなと思います。もちろんそれも大きな要素だと思うのですが、それだけではなくて例えば白崎のセンターMFへの抜擢やシーズン始動時からチームとしての攻撃スタイルがシーズンを重ねる毎により定着してきた事など様々な要因が重なっての事だと思います。ドウグラスという攻撃の軸が出来、自信を深めた北川、金子らが躍動し、それを白崎、河井、竹内が後ろからサポートする形が出来上がった事で、前半戦では見られなかった崩しの形が見られるようになりました。ウチが高い得点力を誇れるようになるなんて思いもよりませんでした。
さて、①~③と挙げましたが、これだけ読むと「偶然の産物?」と思うかもしれません。でも、そうではないですよね。やはりエスパを1年間見続けてきた身としては、①~③をつなぐ要素として、以下を挙げないわけにはいきません。
④ヨンソン監督が持ち込んだ組織的なサッカーによって、昨季までの4-4-2ベースの
サッカーをバージョンアップできた事
ベースとなるフォーメーションや、やろうとしたサッカーは昨季とそんなに変わらないと思います。昨季との違いは攻守においての約束事をきっちり決めて、それを最後まで変えなかったところにあるかな、と思います。守備では前からプレスをかけるのは変わりませんが、プレスのかけ方や周りとの連動の部分がきっちり整理されてプレーに落とし込まれていたし、リトリートした時もより周りとの距離感を意識するようになりました。攻撃時は、基本はタテに早い攻撃なんですけど、その際のボールの運び方やクサビの入れ方なんかがある程度パターン化されていて、どちらかというと個のイマジネーションに頼りがちだった昨季と違って、よりスムーズなカウンターを実現出来ていました。こうしてやるべきプレーを整理された事で若手陣は迷いなくプレーできるようになって才能を活かせるようになったし、中堅メンバーの安定感にもつながったと思います。ドウグラスが早々にチームにフィットした事だけが嬉しい誤算でしたが、そうしたベースとなるサッカーが早々に提示されその精度を上げていく事によってチームが強くなったのは間違いないと思います。
こうしてヨンソン監督体制一年目で手ごたえを得たエスパですが、もちろん課題はあります。守備に関しては組織を崩されてどうにもならない失点というのは減ってきているので、個々のプレー精度を上げるとかインテンシティを高めるといったところが必要かなと。攻撃に関しても同様でしょう。そしてチーム全体としてもう少しボールを握る時間を増やす事が出来れば、というのがありますね。
ただ、5~6試合勝てなくなった時期に共通するのが、過密日程だった事なんですよね。それを考慮すると最大の課題は「選手層をよりぶ厚くする」という事になるかなと思います。これの解決策の第一は「若手のさらなる底上げ」ですよね。今季加入した新人は将来が楽しみな選手ばかりなので、彼らがレギュラー組に食い込んでくれる事が一番理想的です。とはいえすぐそれが出来るわけではないので、第二の策として「オフシーズンの選手補強」、つまり今強化部がやっている作業が必要となってきました。特にフレイレを手放した後のCBと、北川の将来に備えてのFWの補強は必須だと思います。これについては1月の新体制発表会まで待つしかないので、強化部の頑張りに期待したいです。
という事で、振り返り記事第二弾を書いてきましたが、第三弾として「今年のエスパのサッカーってどんなだったの?」といったテーマで書きたいなと思っています。何か単純に「堅守速攻型」と言い難いところがあるように思っているので。ただ言葉にするのは難しいなとも思っているので、あまり期待せずにお待ち頂ければと思います(汗)。
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