まずまずの仕上がりだった開幕戦(2/25 鹿島戦)
1月下旬以来久々の更新となってしまいました。この1か月あまりはクソ忙しくて、公式HPのキャンプ情報とかもあまりチェックできず、その中でも雰囲気の良さは感じつつも練習試合の結果はいまいちというとこで、「どうなのかな?」という心配はあったものの、あまりの忙しさにそちらに関心を向ける余裕がありませんでした。しかし、一般販売の前に開幕戦のAゾーンが完売したとか、最速で前売りチケットが完売したとかいう話を聞いてようやく「あ、もうすぐ開幕なんだ。」という感じで意識が向くようになり、前日はめずらしく前泊して、昨日(2/25)の開幕戦を見てきました。
キャンプ後半から少しずつ良くなってきていたみたいで、それに伴って監督や選手のコメントも前向きなものが多くなってきましたが、そうは言っても開幕戦の相手は鹿島。一番最初に当たるには難しい相手なので「どうかな」と思っていたのですが、予想以上にチームが仕上がっていたな、という印象でした。残念ながらスコアレスドローに終わりましたが、ある程度納得のいくドローだったと思います。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 0ー0 鹿島アントラーズ
前半がとにかく良かったです。ヨンソン監督になってからもフォーメーションは昨季と同じ4-4-2で、ブロックを作った上で前から嵌めていくスタイルも同様だったのですが、昨季と違っていたのが選手間の距離感をすごく意識させていたという事。その結果ポジションのバランスが非常に良くて、誰かが抜かれてもすぐカバーできる体制が出来ていたので、その分ボールホルダーに厳しくアプローチにいく事が出来るようになりました。特に昨季後半は待ちのディイフェンスになってしまった分相手に一度ボールを持たれるとなかなか奪い返せない感じでしたが、この日の前半に関してはそういう場面は殆どなく、ボールホルダーにきっちり当たりにいってそこでルーズになったボールを回収して攻めるという場面が再三ありました。またウラにボールを蹴られてもファン ソッコ、フレイレがきちっとカバーして相手にスキを見せなかったのも良かったですね。攻撃に関しては両CBのフィードを起点として、そこに河井、竹内の両ボランチが絡んでボールを散らし、金子、石毛の両SHが変化をつけて最後はサイド勝負という攻め方がある程度共有されていて、とはいえ中央の崩しを狙える時は狙うというバリエーションも見せてくれて、こちらも面白かったですね。何度かあった決定機のうちどれかをモノにできれば満点に近い展開だったのですが、後半に十分期待の持てる出来でした。
ただ後半は前半のようにはいかなかったですね。監督に気合を入れられたのか、鹿島はプレースピードをどんどん上げてきたし、特にこちらの陣地に入ったところでのサイドチェンジを多用してこちらに揺さぶりをかけてきて、それに対してスライドして対応しようとするうちにだんだん全体の足が止まってきて、最後の十数分間は鹿島に両サイドをいいようにやられてしまって、危ない場面を何度も作られてしまいました。それに対してエスパも時折カウンターを仕掛けようとする場面もあったのですが、いかんせん疲れのためか攻撃に対し人数をかけられなくなり、結果としてシュートはわずか2本。後半だけ見れば「よくドローに持ち込んだな」という展開で終わりました。
という事で、後半の印象はあまり良くないのですが、試合全体としては、優勝候補筆頭クラスの鹿島相手に勝ち点1を奪えたという結果と、内容の両面から、「初戦としてはまずまずの出来」という試合だったと思います。特に「今季はこう戦うんだよ」というのを開幕戦からサポーターに示す事が出来た、というのが良かったですね。昨季の戦い方とそれほど多くは変えないようにしつつ、その精度を高めていくという方針が示されたかなと思います。そこで重要なのが前述の「ポジションのバランス」で、選手達が味方との距離感を常に意識し、それにより全体のゾーンをコンパクトにする事で、チャレンジ&カバーをやりやすくするというのが今季の戦い方のポイントなんだな、というのは明確に見えましたね。確かに選手間の距離がしっかり保たれていれば攻撃時のワンツーとかもしやすくなるし、理にかなってますよね。そうした今季志向するサッカーを開幕戦から示してくれた事は、いくぶん不安な面持ちで開幕を迎えた僕に安心感を与えてくれました。
だからその分課題は「前半のようなサッカーをいかにして長い時間持続できるか」になると思います。やはり後半中ぐらいから足が止まってしまうのは相変わらずで、そこを改善できないと「エスパと戦う時はいなして疲れさせればいい」という割り切った戦いをされてしまう恐れがあるので、少しずつでも改善していく必要があります。ただ、それは単純にスタミナをつければいいという話ではなく、むしろ要所でいかに力を抜いてその分スタミナを温存するか、というところと、自分達がボールを持つ時間をいかに増やすか、といったところが改善策になると思います。そう考えた時、特にポゼッションを増やすためにはもうちょっとプレーの精度を上げたり、味方とのコンビネーションを合わせたり、といった攻撃面の迫力をもっと持たせるというところにつながると思います。この日もいいところまでいくのに肝心なところでミスしてボールを奪われる事が多かったですからね。ただ攻撃面の整備は守備に比べると時間がかかるし、ヨンソン監督が攻撃でより自分の色を出していくのはもう少ししてからになると思うので、そこは期待して待ちたいと思います。何にせよ、今季志向するサッカーは結構好みだし、個人に目を向けても新戦力のファン ソッコ、クリスランが能力の片鱗を見せてくれたし、一方でファン ソッコに触発されたかのようにフレイレが安定感のあるプレーを見せ、金子が攻守に存在感を見せるなど面白いと思った部分が多かったので、ここからどうチーム力を上げていくのか楽しみです。
次節はアウェイで神戸戦。神戸にとってのホーム開幕戦という事で気合を入れてくると思いますが、それをどういなしながら勝ち点を手にするか、楽しみにしたいと思います。
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