再び現実路線へ(10/21 仙台戦)
昨日(10/21)はアウェイでの仙台戦でした。行こうかどうしようか迷ったのですが、いろいろ忙しかったのと、先週のダメージがなかなか抜け切らなかった事の二つの理由で行くのを止め、家でDAZNで観戦しました。
結果は0-0の引き分け。勝ち点を1だけ積み上げて、16位との勝ち点差を再び3にしました。まあどう見たって面白い試合ではないですが、前節の事を考えれば致し方ないかな、と思いました。
<明治安田生命J1リーグ 於 ユアテックスタジアム仙台>
清水エスパルス 0ー0 ベガルタ仙台
ここのところの仙台はしっかりしたボールキープから1トップ2シャドーによるシステムのミスマッチを活かして点をとるサッカーをしていて、川崎相手にも複数得点を重ねてきました。この日も立ち上がりはお互いに攻め合う場面がありましたが、次第に仙台がボールをしっかりキープするようになり、エスパを押し込んでいきます。しかしエスパもそれはある程度想定済で、しっかりとブロックを作って、容易に仙台の攻撃陣、特に2シャドーを自由にさせないようにしてきました。このため仙台もなかなかボールをタテに入れられず、エスパの守備ブロックの外側で回すだけの状態になりました。ただエスパも、ボールを奪ってからの攻撃がチアゴ アウベスによる単身突破「だけ」だったので、流れの中からはほとんどチャンスを作る事ができず、どこか重苦しい雰囲気のまま後半に入りました。
後半も展開は同じで、仙台がボールをキープしてエスパが耐えるという形。仙台は前半よりは真ん中にボールをつけようとしてきましたが、エスパもCBの犬飼、二見がきっちりはね返して、相手に決定機を与えません。一度だけあわやPKかという場面がありましたが、その前にオフサイドがあったという事で難を逃れ、その後の危ない場面は終了間際のクリスランのシュートくらい。ただエスパも後半のチャンスらしいチャンスはサイドでボールを受けたチアゴ アウベスが角度のないところからシュートを狙った場面くらい。何とも見どころの少ない試合となりましたが、それでも仙台に7割ものボールキープを許しながら耐えきったエスパがどうにか勝ち点1を積み上げました。
とりあえず、守備陣がよく踏ん張りましたね。特に犬飼のスタメン復帰は大きかったです。相手FWとの競り合いで臆する事なくボールを狩る事ができていたし、空中戦も制圧。危ない場面も身体を張ってくれていたし、間違いなく最終ラインの安定度を増加させてくれました。ここのところ酷評していた二見も、相方が安定していると落ち着くのか、要所でしっかり体を張って対応できていて、ミスが少なかったと思います。またこの日は両SBがいつものと違う布陣だった事と、相手が1トップ2シャドーだった事を意識してか、4バックに前の三人を見させて、WBへの対応は基本的にはサイドハーフのデューク、白崎が行っていました。これにより、時には6バックのような陣形になる事もありましたが、とにかく失点しないという事を強く意識して割り切って対応していたのが無失点で終える事ができた要因かと思います。
一方で、守備重視の戦いを続けた事により、大きなしわ寄せを受けたのが攻撃面です。全体が下がってしまっていてボールを奪うところがどうしても低くなるし、相手3トップのプレッシャーも早かったので、どうしてもセーフティに前に蹴りだすしかなくなっていました。ボランチやサイドハーフが気の利いたポジショニングをしていれば違ったのでしょうが、もう守備でアップアップになってましたからね。また何とかボールを前に渡せたとしても、この日2トップの一角に入ったチアゴ アウベスのボールを持った時の選択肢が「単身ドリブル」しかないため、何の工夫もなくドリブルで突っかけては取られる事の繰り返し。はっきり言ってこれもボールキープ率を低くした要因だと思います。もっと相棒の北川に預けるなり押し上げてきた味方に落とすなりしてくれればもう少し全体を押し上げてチームを一息つかせる事ができていたと思うので、チアゴ アウベスには「お前にはクリロナやメッシほどの個の力はねえんだからもっと周りを使えや!」と説教したい気分です。まあテセが長期離脱になってしまった以上、彼の「意外性」に期待したいという気持ちはわかるし、彼に代わるメンツがいないのも確かですが、彼をスタメンで使う事自体に僕は疑問を持ってます。
そんな感じで攻撃は殆ど機能しなかったものの、何とか守備陣が踏ん張って勝ち点1をとる事ができました。この日の試合内容には当然賛否両論あると思います。「なんでウチがこんな守備的な戦いをしなきゃいけないんだ!」という人も多いでしょう。そういう人達の気持ちもわかります。ただ、これが現実なんですよね。とにかく絶えずけが人が出て、その都度やり繰りしながら戦ってきたので、今季積み重ねてきたものなんて殆どないのが現状です。それを考えると、特にこの日の仙台のような攻撃陣が好調なチームに対して真正面から殴り合いをするなんてとても薦められません。僕は前節の試合の感想で「いい加減余計な色気を見せるのは止めてくれ」と書きましたし、今はとにかくJ1にしがみつく事が優先なので、この日のような戦いを選択した事を否定する気はありません。まあどうスムーズにカウンターにつなげるかといった攻撃面の見直しは必要でしょうが、とにかく残留を確実なものとするまでは、我々見る側もそういう割り切り方をすべきじゃないかと思います。
次節は再びアウェーでFC東京と対戦します。あまり得意でないチームとの対戦ですが、幸い次の相手は今季の目標を見失っている状態なので、仙台よりはつけ入るスキはあるように思います。まずは失点しない事が重要ですが、何とか数少ないチャンスをモノにして欲しいと思います。
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