辛抱の末の勝ち点3(6/25 甲府戦)
昨日(6/25)はアイスタ日本平での甲府戦でした。天気予報があまり良くなく、実際スタジアムに着いたら結構な雨が降っていたので、「こりゃおとなしくバックスタンドの屋祢下で観戦だな」と思い、実際席も確保しました。が、開門したくらいの頃には雨が殆ど止み、16時半過ぎには晴れ間も見えてきたので、「それなら」と思っていつものメインスタンドへ移動。まあ試合開始直後にちょこっと降られましたが、それ以外は雨の気配もなく試合に集中でき、試合後には花火も見る事ができました。
試合は1-0で10試合ぶりの勝利。J1でのホームの勝利は約2か月ぶり。小林監督のJ通算200勝目とお祝いする事はいっぱいあったのですが、後述の試合内容のため、試合終了直後はとにかく「疲れた」という印象の強い試合でした。
<明治安田生命J1リーグ 於 IAIスタジアム日本平>
清水エスパルス 1ー0 ヴァンフォーレ甲府
とにかくチーム全体が焦れずに戦ったのが、良い結果につながった、これに尽きるかな、と思います。特に最終ラインが頑張ってくれました。
勝ち点が同じで、順位も下が気になるところにいて、その上勝利からも久しく見放されている。そんな似た者同士の戦いという事で、まあ我慢比べのような試合になるだろうな、と思ってましたが、まさにその通りでしたね。特に前半はまず守備重視という事で、本当に堅い試合になりました。とにかくシュートが少なくて、前半は甲府にシュートを打たれた記憶がありません。ただチームとしての狙いがよりしっかり見えたのは甲府の方で、守備時は5-3-2もしくは5-4-1でしっかり守備を固め、攻撃陣はウィルソンを起点に両サイドを使って攻めるというのがしっかり見られました。一方エスパはというと、守備時は同じように4-4-2のブロックを作ってしっかり守るという形は見えたものの、攻撃は2トップに当てた後の狙いが見えないというか個人頼みの印象が強かったように思います。30分頃からようやくボランチが攻撃に絡めるようになって、サイドチェンジを使って相手のブロックを揺さぶろうという狙いが見え始めましたが、ラストの1~3本前くらいのパスが雑なためにみすみすチャンスを逃すというのが相次ぎ、決定機を殆ど作れずに終わりました。まあ守備は甲府の攻めにしっかり対応できていたので、あとは攻撃時に全体を押し上げる事ともう少し丁寧につなぐ事を意識しないと甲府の堅陣は破れないぞ、と思って見てました。
後半、開始早々からエスパが全体を押し上げ、いきなり甲府を自陣に押し込みました。チアゴ アウベスやテセが起点となり、そこへ竹内が積極的に絡む事で、ようやくぶ厚い攻めが出来るようになりました。「何とかこの時間帯で先制したい」と思っていた60分に、CKからカヌが落としたボールを二見が相手GKのニアをぶち抜くシュートを叩き込み、待望の先制点を奪う事が出来ました。が、その後は失点を挽回しようとする甲府にあっさり主導権を渡してしまい、自陣でひたすら耐え忍ぶ時間帯が続きました。たまにカウンターのチャンスもありましたが、脅威を与えられたのって左サイドのゴールエリア近くで金子が上手く受けてラストパスを送った時くらいで、それ以外は前半同様に作りが雑になって簡単にボールロストする事を繰り返してしまいます。終盤は自陣ペナ近くでのFKやCKが連続し、ハラハラする展開が続きましたが、何とか耐え切ったエスパが10試合ぶりの勝ち点3を手にしました。
試合前のシチュエーションから「どんな形でもいいから勝ち点3を!」と思っていたので、それが達成できたのは本当に良かったと思います。で、何が勝因かといえば、二見、カヌを中心とした守備陣の頑張りに尽きますね。特に二見とカヌの両CBは出色の出来でした。前節と同じコンビで臨んだわけですが、カヌが自身の高さと強さでもって相手ボールを跳ね返し二見がカバーリングしてこぼれ球を奪ったり相手のトップを抑えるという役割分担がしっかり出来てました。特にカヌのような強さのあるCBはなかなかいなかったので(フレイレも同等の力はあるはずと思ってますが)、彼が前節に続いて存在感を見せてくれたのは大きいと思います。また鎌田、松原の両SBも、どちらかというと守備に追われる時間が長かったのですが、粘り強い守備を見せてくれました。竹内、六平の両ボランチも中央をしっかり締めてバイタルエリアを開けずにしっかり対応してくれたし、その他テセを始めとした攻撃陣もしっかり守備に返ってきてくれたし、全員が辛抱強く守ってくれました。久々に、チームとしてしっかり守れたと言えるのではないでしょうか。
一方で「勝てばいいってもんじゃないぞ」というのもあります。特にリードした後にあっさり甲府にペースを明け渡し、カウンターの「カ」の時も出せなかったのはやはり不満です。とにかく勝ちに飢えていた分、とにかく現実的な戦い方を選択した気持ちはわかりますし、選択自体も悪い事ではないです。が、それにしたってもう少し「攻撃するぞ」というのを見せないと、どんなに守備で頑張ってもボロが出る事がありますよ。前節のように。それに自陣で奪ったボールをデュークや松原がドリブルで持ち出してチャンスを作りかけた場面が何度かあったのですが、決まってラストのチョイ前のところが雑になってボールをロストする場面が相次ぎました。これじゃ相手に脅威を与えられないんですよね。当面、現実的な戦い方を選択するのは前述の通り悪くないと思っていますが、一方で低い位置でボールを奪った時にどう相手を裏返すような攻めをして、それをやり切るのか、というのを考えて欲しいなと思います。そんなに難しい事を言っているつもりはなくて、守から攻への切り替えを早くする事とポジションを少し変えてパスの道筋を作ってあげるってだけでだいぶ違うと思うので、少しずつでもいいから、相手に脅威を与えるカウンターの仕方のイメージをチームで共有していって欲しいです。
とはいえ、ようやく今季のホームでの初勝利と初勝ちロコを見る事ができて本当にホッとしました。次はアウェイで札幌戦。公式戦三連敗中の相手です。選手・スタッフにとってはホッとする間もないでしょうが、逆にアウェイの方が気楽にやれるという気もします。今節に引き続き最善の準備をして欲しいと思います。
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