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2016年12月 1日 (木)

2016年エスパルスかく戦えり(中編)

 昨日(11/29)、南米のコパ・スダメリカーナ決勝のためコロンビアへ向かっていたブラジルのクラブ、シャペコエンセの乗った飛行機が墜落し、乗っていた選手、監督、スタッフの殆どが亡くなられるという大惨事がおきてしまいました。亡くなられた方の中には、神戸を率いた事のあるカイオ・ジュニオールや、C大阪、千葉で活躍したケンペスなど、Jリーグでプレーした選手も多く含まれていました。

 この場を借りて、犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈り致します。

 ご家族の方はもちろんの事、シャペコエンセのサポーターの気持ちを思うと、いたたまれない気持ちになります。今、こうやって応援しているクラブについてあれこれ語る喜びを改めてかみしめつつ、表題のお話の続きを描きたいと思います。今度は15節から27節までです。

 14節の東京V戦の敗戦後、監督らスタッフはクラブハウスに戻ってビデオで夜を徹して分析したと聞きます。それを受けて小林監督は、ある部分の戦術の徹底が甘かった事を選手達に謝罪した上で、2トップのうちのどちらかが必ず相手のボランチを見る事を徹底させました。また選手達も同様に危機感を覚え、西部の呼びかけで選手だけのミーティングを行って危機感を共有したと聞いています。

 そうして臨んだ15節の群馬戦では、相手の攻撃のキーマンである松下を2トップが封じ、前目で奪ったボールをショートカウンターにつなげて次々とゴールを奪い、8-0という大勝を収めました。ただ1試合だけで戦術が浸透したとは言い難く、次の水戸戦では風に悩まされた事もあって攻撃が機能せずにスコアレスドロー、その次の町田戦ではどうにか接戦をモノにしたものの、終始攻められっぱなしでした。しかもこの試合で、元紀が肋骨骨折と肺挫傷という大怪我を負い、戦列を離れてしまいます。これまでリーグのトップスコアラーの離脱はチームに大きな打撃を与えると思われました。

 しかし元紀の離脱は2つの副産物をもたらしました。1つは代役候補の金子、石毛、北川が激しいポジション争いを演じ、その中で金子、北川が大きな戦力として台頭してきた事です。金子は得点こそなかなかとれなかったものの、相手の最終ラインやボランチを追い回して守備陣の負担を軽減し、北川は金子や石毛の後を受けて途中出場する事が多かったですが、その中でもこの時期に5得点をあげて存在を大いにアピールしてくれました。もう1つの副産物は、この若手三人が守備面で頑張ってくれたおかげで、テセの守備面の負担が減って、より得点を奪う事に専念できるようになった事。もちろんテセ自身も結構守備でも頑張ってくれましたが、金子らの存在によってより得点を奪う事を重視できるようになった事は確かかなと思います。また、開幕前の怪我で出遅れたため前半はなかなか周りとフィットしませんでしたが、この頃になるとコンディションが元の状態になってきて、次第にゴールを量産するようになりました。

 ただ2トップだけが頑張っても肝心のボールが来なければ得点などあげられないわけですが、この時期は中盤にも変化がありました。東京V戦からボランチの位置で起用されるようになった河井が次第に慣れてきて、特に攻撃面で効果的なパス出しができるようになってきました。そこに同じく東京V戦からスタメンに復帰した白崎と町田戦から右サイドハーフを務めるようになった枝村が絡み、さらにボランチのもう1人の竹内もしくは六平までが加わる事で、質の高いビルドアップが出来るようになりました。彼らが2トップにラストパスを通したり、サイドバックを走らせたり、時には自らゴールを奪ったりして(もっともゴールを奪うのは白崎、枝村の二人ですが)、多彩な攻撃が仕掛けられるようになり、テセが得点を量産するようになったのもあわせて、今季のJ2で屈指の攻撃力を手にするようになりました。

 今回書いている15節から27節の中で1得点以下だった試合は、前述の水戸戦とホームで引き分けに終わった千葉戦、ホームで敗れた東京V戦のみ。残りの10試合はすべて複数得点をあげています。実際、この頃からはボールは縦横左右にテンポよくまわるし、それでもって得点も入るしで、見ていて面白かったです。エスパの試合でこのような感覚を得られたのは久々だったので、嬉しかったし楽しかったですね。

 一方、守備面ですが、前述のように2トップのどちらかが前からプレスをかけてくれた事や中盤での守備も形になってきた事で、ある程度安定するようになりました。ただ最終ラインは、特にセンターバックがなかなかスタメンが固まらなかった事もあって、この時期はまだ不安定でした。そのためにやらずもがなの失点をして勝ち点を落としてしまう事が相次ぎました。相手FWにあっさり中に入られて同点ゴールを入れられたホームの千葉戦、同じくドリブルを仕掛ける相手を止められずに一時逆転を許したアウェイの岡山戦、GKも上がったセットプレーでこらえ切れずに同点を許したアウェイの愛媛戦など、「ここで勝ち点3をとれていればなあ」という試合がいくつもありました。

 また7月くらいからGKの杉山力にミスが目立ち始め、アウェイの千葉戦では何でもないボールをファンブルして同点弾を浴びるなど精彩を欠くようになっていきました。そしてアウェイの札幌戦では、特に2失点目でバックパスを敵がいる真ん中へクリアしてしまうという大失態を犯してしまい、敗戦の大きな要因となってしまいました。この試合を最後に杉山力は控えにまわり、スタメンには西部の負傷の長期化を受けて夏に加入させた植草が起用される事になります。

 で、この15節から27節の札幌戦までの成績です。

  (15節~27節)
   7勝4分2敗 36得点13失点

  (1節からのトータル)
   12勝8分7敗 53得点27失点 6位

 まあ群馬戦の8得点が大きいですが、得点力がぐんと上がっているのがわかりますよね。次回は最終節までを書きます。

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