迷える子羊たち(4/25 広島戦)
昨日(4/25)はアウェイでの広島戦。ちょっとひと月で3回遠征ってのはしんどいなと思ったので、スカパーで観戦しました。
試合は「完敗」というべきもの。現地で生観戦された方はさぞや気を落としているだろうなと思っていたのですが、TwitterのTLから「牡蠣!」とか「駅弁食べて帰ります」とかいうツィートがよく見られ、評判の高い野球場のマツダスタジアムを見て来られた方のツィートもあって、「よかった。少しは癒されて帰ってこられるかな」とホッとしました。
<明治安田生命J1リーグ 1st.stage 第7節 於 エディオンスタジアム広島>
清水エスパルス 0ー2 サンフレッチェ広島
勝敗を分けたのは「チームの成熟度」と「この試合に向けた準備不足」だったと思います。
報道で「広島戦では相手チームと同じフォーメーションでいくかも」と言われてましたが、始まってみれば直近のナビ杯仙台戦と同じ4-1-4-1の布陣でスタートしました。じゃあどういう守り方をするのかなと思っていたのですが、相手選手がハーフラインを超えるまでは何もしないでパスコースだけ少し注意するくらいの「待ちの守備」でした。これだと最終ラインにロングパスの精度の高い選手を揃えた広島の思うツボですよね。最終ラインやボランチから前線に思い通りにパスを出され、振り回されてばかり。失点こそセットプレーからですが、「そりゃあれだけ振り回されたらマークが一瞬甘くなる時もあるわな」というところでしょう。攻撃もサイドを起点とするのはわかるのですが、そこへ出す手段がショートパスばかりなので、あっさり広島の守備網にかかる場面ばかりが目立ちました。
後半、50分という早い時間に元紀を入れた事でチームが活性化します。また監督からの指示により最終ラインへのチェックが多くなった事もあって、全体のラインを押し上げられるようになり、エスパが完全に主導権を握ります。この時1点でも返していれば多少は違ったのですが、80分に途中投入の野津田に決められ0-2。その後は気持ちが切れちゃったのか「サンドバック状態」となり、虐殺されてもおかしくない試合でした。
ここで僕が問題として取り上げたいのが「試合前の準備」の話。前述の報道では、広島戦前の2日間の練習で3バックを試していたとの事。前々節の名古屋を見習って「2匹目のドジョウ」を狙ったものと思いますが、結局慣れ親しんだ4-1-4-1で試合に臨む事となりました。つまり3バックの練習に時間を割いだ分、4-1-4-4のフォーメーションで広島相手にどう戦うかについての貴重な時間が失われたわけです。
これは監督の重大な失態です。
選手交代に関する決断力についても、広島の森保監督との差を感じました。元紀が投入されて以降は押せ押せ状態になり、このタイミングでターゲット役として長沢を入れればさらに攻撃が活性化されると思っていました。ただ、大榎監督は動かず、森保監督はこのままではまずいと見るや一気に二枚を替えて、そのうちの1人が結果を出した。結果論かもしれませんが、もう少し早く動いていればと思わずにいられません。
リーグが始まってからの監督の仕事はざっくり言えば2つ。次に対戦するチームの分析を行って、それに基付く対策を練習に落とし込んでいく事と、試合中の選手交代。その2つとも失敗したら、そりゃ勝てませんよ。僕は、日頃は選手により厳しい目を向けようと思っているつもりですが、この日に限っては選手達が羅針盤を失ってさまよっている子羊のように見えました。
先週火曜に行われたエスパルスの決算報告では、「リーグ戦10試合を終えた時点での結果や内容で評価する」という話とともに、目指すサッカーとして「ハイプレス・ショートカウンター」をあげていました。確かに開幕戦の鹿島戦はある程度それができていました。では、その後は? 特に直近のリーグの名古屋戦と今回の広島戦は? どんどん目指すサッカーとかけ離れているように感じるのは、僕だけでしょうか?
クラブが「10試合見て判断する」と公式の場で言っている以上、今ここで述べる事は差し控えたいと思います。が、僕の中で現体制に対する評価は定まりつつあります。
次は中3日で山形戦。下位に低迷するチーム同士の直接対決です。ここで負ける事は許されません。意地でも勝ち点3をつかみとって、多少なりとも僕の評価を覆す何かを見せて欲しいです。
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