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2014年6月28日 (土)

ザッケローニ体制の総括と日本サッカーの方向性

 1日休みという事で、改めて表題の事について書いてみたいと思います。まあ仰々しいタイトルですが、ツラツラ思った事を書くだけです。既にいろんな識者やブロガーの方が書かれているので今更かもしれませんが、お付き合い頂ければ幸いです。

 まずザッケローニ体制下の4年間はわりと楽しかったと思ってます。ザッケローニ監督自身も人格者で好感が持てましたしね。またやろうとしたサッカーも間違いではなかったと思ってます。ショートパスをつないで主導権を握りアタッキングサードではアジリティとコンビネーションで崩すというやり方は、Jリーグ開幕以前から日本が積み上げてきた形ですから。実際、昨年のコンフェデ杯のイタリア戦などハマった時はすごく面白いサッカーでした。

 が、当たり前の話ですが、サッカーは相手がいるスポーツであり、時には主導権を握れない場合もあります。そうなった時の戦い方の幅というのが今回は(も、というべきか)狭かったなと思います。それは今回選ばれたメンバー構成にしてもそれ以前からのチーム作りにしてもそうですよね。それは「自分達のサッカー」に目が行き過ぎて「相手」を見ようとしなかったからだと思います。たとえは良くないかもしれませんが、さながら国力の差から目をそむけて流れのままに米英との全面戦争に挑んだ第二次大戦の大本営のようだったかなと。そこを一歩引いて、国力の差を考慮して短期決戦で決着をつけるべく作戦をたてた日露戦争時の陸海軍のような冷徹な分析が必要だったと、今になって思いました。ま、あおったメディアやサポーターにも責任があると思いますけどね。

 ここで誤解して欲しくないのは、「次の大会では守備的戦術をとるべき」などとは思ってないという事です。どうも日本人は「攻撃的か守備的か」とか「個の育成か組織の強化か」といったイチかゼロかの議論をしがちなんですけど、サッカーでゼロサム的な議論はあまり意味がないと思うんですよね(ともすると協会幹部までがそういう議論に立った発言をしているのが頭が痛いんですけど)。個人的には今のサッカーの志向自体は変える必要はないと思ってます。ただやらないといけないのは、前回も今回も足りなかった戦術の幅を広げる事、つまり相手によってはブロックを作って守ってカウンターを狙うとかいうような戦い方もできるようなチームになって欲しいなと思います。あと、主導権を握る事にこだわるあまり、攻撃時のタテへのスピードが明らかに遅かったので、そこも変えていって欲しいところです。

 最後の1つ。この事に関してはサッカー協会も内部で総括するでしょう。ただ、過去2大会はどうも総括の結果が公表されないまま仲間内でなし崩しで人事を行い、責任の所在も明らかにならなかったと思います。今回は日本人の注目度も高かったので、今回こそは周りが納得するような総括をして欲しいと思います。(ま、でも、やらないんだろうな。仲間うちで馴れ合うのが好きみたいだから。)

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